◎マタイによる福音書 第26章36節〜46節
それから、イエスは彼らと一緒に、ゲッセマネという所に行かれた。そして、弟子たちに言われた。「わたしが向こうへ行って祈っている間、ここに座っていなさい。」
そしてペテロとゼベダイの子ふたりとを連れて行かれたが、悲しみを催し、また悩みはじめられた。
そのとき、彼らに言われた。「わたしは悲しみのあまり死ぬほどである。ここに待っていて、わたしと一緒に目を覚ましていなさい」
そして少し進んでいき、うつびしになって祈って言われた。「わが父よ。もしできることでしたらどうか、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしの思いのままにではなく、みこころのままになさって下さい。」
それから、弟子たちのところにきてごらんになると、彼らが眠っていたので、ペテロに言われた、「あなたがたは、そんなにひと時もわたしと一緒に目を覚ましていることができなかったのか。
誘惑に陥らないように、目を覚まして祈っていなさい。心は熱しているが、肉体が弱いのである。」
また二度目に行って、祈って言われた。「わが父よ。この杯を飲むほかに道がないのでしたら、どうか、みこころが、行われますように。」
またきてごらんになると、彼らはまた眠っていた。その目が重くなっていたのである。それで彼らをそのままにして三度目に同じ言葉で祈られた。
それから弟子たちの所に帰ってきてまた言われた。「まだ眠っているのか、休んでいるのか。見よ、時が迫った。人の子は罪人の手に渡されるのだ。
立て。さあ行こう。見よ、私を裏切る者が近づいてきた。」