今、人類は誰しもが、一つの世界、あるいは理想世界を心から願っています。しかし、現在において、それを実現する可能性があるようには見えないことが、人類にとって悲劇と言わざるを得ません。
もし神様が存在されるとすれば、神様もそのような理想世界、一つの世界を願われるに違いありません。神様や人間が願うのは、一つの世界、理想世界であることに間違いありません。神様がおられるとすれば、必ずそのような世界をつくり上げなければならず、神様の能力を信じる人であるならば、このことだけは必ず成就しなければならないと思うでしょう。
人間は、誰もが平和の世界を願い、一つの世界を願いますが、その世界は、ただこのままでは実現できないことも自認しています。民主世界は民主世界なりに、共産世界は共産世界なりに、それぞれ自分の主張する立場で世界を一つにできれば、と考えているのです。それでは、民主世界を先に立てて共産世界がそれと一つになることができるのでしょうか。また、共産世界を先に立てて民主世界がそれと一つになることができるのでしょうか。これは極めて難しい問題と言わざるを得ません。私たちが世界を中心として、統一を願って理想世界を求める時に、一つの国家を中心として「統一された国であり、理想世界に代わる国だ」と言える国はあるでしょうか。ないのです。統一された世界が存在する前に統一された国がなければならず、統一された国が存在する前に統一された氏族、統一された氏族が存在する前に統一された家庭、統一された家庭が存在する前に統一された個人がなければなりません。これが問題です。
平和経